UrbanDesignLab Magazine #228

 

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UrbanDesignLab Magazine #228

Popular Pages


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W e l c o m e n e w m e m b e r s t o U r b a n D e s i g n L a b

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  この春、3 月まで慶應義塾大学にいらっ しゃった中島直人先生が都市デザイン研究室 の准教授に着任されました。6 年ぶりの都市 デザイン研究室ということで、さっそく研究 室への思いをインタビューさせていただきま した。 うのを都市計画事業の話と景観法、歴まち 法の話と連動させて今年度は考えていく。  それ以外にも銀座、島原、大連とかいろ いろ活動していた。面白いことに旧満州に は日本人が計画した温泉はあっても温泉街 という概念はない。大連郊外で日本型の温 泉街を作るにはどうしたらいいかを建築の 先生と提案したりしていた。 てなくて共有スペースがいろいろあって隣 のゼミがなにやってるかよく分かる。 ー都市工の学生が見習うこと   都市工の学生は、もう少し他分野と付き 合った方がいい。まちや都市を考えている 人は世の中にもっといろいろ違うスタンス でいて、そういう人たちに一杯会って、活動 を身近に見ることで我々のできること・や るべきことが明確になると思う。   (ほかと連携ということでは)東大生や東 大そのものが外に出て行くように、まわり の街が相当面白いのでそこも含めて東京大 でキャンバスの概念を広げていくとか。あ とは都市工内の横のつながりを授業とか輪 講とかを含めてつくっていきたい。 * ー慶應大学でしていたこと   研究室でやっていたプロジェクトは都市 デザイン研と一緒で基本的には地域の方々や 自治体の方々と一緒に現場でやっていた。藤 沢は戦後の都市計画の色々なものの積み重ね で現在の都市空間の形をなしているので、そ の文脈を意識した街のすがたを基本テーマに やっていた。富士吉田は御師(おし)まちと いう江戸初期からの富士信仰のまちだけど、 今は信仰が衰退して空間が残っている状態。 歴史や文化を現代のまちづくりにどう活かす か、観光との関係をどのように考えるかとい ー慶應大学 SFC の特徴  慶應大学の SFC は、プロジェクトベース で学んでいくが、学生はまちづくりという より広がりのある興味を持っているので都  SFC は基本的には学部生が中心で 1,2 年 生から研究室に入れる。彼らはフットワー クが軽いし、実は大学院生より敷居が低く てまちに溶け込むのはうまい。研究室の垣根 も低くて、院生でも他の研究室に所属できた り、学部生も渡り歩いたり、同時に二つ入っ たり。空間としても研究室ごとに分けられ 市計画に限定せずにいろいろやっていた。   学と考えたい。例えば谷中キャンバスとか ー都市計画史の授業について   都市計画史だけでは飯を食っていけない

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▲「藤沢市南部防災建築 街 区 造 成 事 業 」 に よ り 形 成 さ れ た 藤 沢 3 9 1 街 区 お よ び 藤 沢 駅 周 辺 に お け る ま ち づ く り ブ ッ ク 状態なんだけど、今、そして今後を考える基 盤になるもので、重要だと思っている。都市 計画史の方も現実の都市計画とか都市デザイ ンに結びつくようにやっていかなければいけ ない。建築は建築史という分野があるからこ そ目の前の問題とか技術だけじゃなく文化的 な側面を有していると思うので、 都市工も (そ うして)文化や思想を込められる存在になる と思う。  都市デザイン研は先生方が皆体育会系で、 みんな体力があると勘違いしてプロジェクト を進めてきた。実際、体力がないと 20 代を 乗り切れないので絶対大事だし、少ない労働 量で高い成果を得るなんて嘘。  ここの人は演習に影響をうけて、要は都市 工の演習室にずっといる人たちが多い。だい たい演習室でだべったり、オムニバスで本 気だしちゃったりして院試だめだった子も多 かった。でも逆にいうと都市計画や都市デザ インが好きなタイプがそうなったりして、大 学院に入ったらすごい伸びて初志貫徹で都市 デザインをやったりする。内緒ですが、西村 先生も2回院試に落ちているらしいです。 も考えなければいけない。 ー活動の在り方   なんとなく都市デザイン研の活動も誰か が用意していて、それを選択している状態な ので、もっと学びたいこととかを(学生が) 打ち出してもいいと思う。  でも皆あんまり考える時間がない。昔はプ ロジェクトはひとりひとりの負担が少なく て、それ以外の時間で研究室外の取り組みを やる時間があった。プロジェクトがうちの研 究室の特徴の一つなんだけど、それだけじゃ なくてもっと自由な発想があると思うし、学 生の方からも考えていくといい。 ー都市デザイン研究室について   皆都市デザイン研がどうなるか気になる と思うけど、研究室はやっぱりそのときどき の学生の関心がつくり上げていくものなの で、これから活動報告会を聞いたりして西村 先生と考えていきたい。窪田先生とか出口先 生とかいろんな研究室があって、学問や取り 組み方が違うことはそんなにないけど、それ ぞれの先生の専門とか関心は少しずつ違うと 思う。 ー進路について  研究室の PJ と進路との関係で考えさせら れることがある。いろいろ活発に地域でまち づくり活動をしていた子が大手の設計事務所 やゼネコンに行くが、そこでは都市デザイン 研でやってたようなボトムアップ型のものは 難しい。その前は自治体とかコンサルとかに もっと人が行っていたのにやや多様性が失わ れてきたのかなと思う。プロジェクトは大 学だからできることで仕事は違うことでもい い、という整理を皆がしているのか分からな いが、逆に将来そういうところに行きたいと なったときに、都市デザイン研の教育やプロ ジェクトが本当に合っているのか我々も学生 ー都市の考え方が変わったまち   影響を受けたのは鞆の浦だけど、自分の 生活経験と違う所に行けばどこでも影響を受 けると思う。昔授業ででてきた場所を本当に 見にいくみたいなまちあるきをやっていた。 思い出に残っているのはナイトウォークで、 三鷹で集合して玉川上水を上っていく。歩 くと数時間で朝まで歩いて、20km 圏から 40km 圏までどういうふうに東京が変わって いくかとか分かる。 朝、 解散。 自主的なフィー ルドワークが大事というか、どうやってもお 膳立てされるとあんまり頭に入らない。皆で 同潤会アパートもまわったりした。その時の 資料作りが勉強になった。 ー都市デザイン研の学生は   皆大学に長くいて仲がいいと思う。ご飯 を皆で食べに行ってそのままだらだらして 21 時くらいからやり始めて、24 時を越え てからエンジンがかかって、僕は院生の時に は 26 時くらいまでは残っていたと思う。大 学でだらっとしてても皆と話すと勉強になる し、都市のことを考えている。

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▲新宿プロ ジ ェ ク ト で 作 成 し た 景 観  まちづく り ガ イ ド ブ ッ ク   ひとりひとりが、研究を通じて 都市デザインとは何かとか、個 別の都市論を展開して欲しい。 ▲ 最 近 読 ん で い る 本 に つ い て 話 す M 2 中 島 ( 上 ) とイ ン タ ビ ュ ー の 様 子 ( 下 )  プロジェクトで大変だったのは新宿プロ ジェクトで、新宿区の景観計画をつくるため に基礎調査として新宿区のすべての道を歩い た。2組くらいカップルが生まれて、それぐ らい密な、ようするに体力と時間がやたらと 消費されるようなプロジェクトだった。でも そのときにまちを歩くのは本当に大事だと 思った。陣内先生の空間人類学とか知ってい るつもりだったけど、あそこで出てくるよう な場所が新宿区にはけっこうあって、実際に 作業して体験すると、あの本から得るものが まったく変わってくるし、歩いて見えてくる 風景が変わってくる。  全部のプロジェクトからいろいろな影響を 受けているので、それはどんなものでもやる 側の姿勢によると思う。どんなまちでも何か を得てやろうと。自分にとって一番大切な故 郷を除けば、まちには優劣ないしどんなまち でも面白いし、いろいろなことを教えてくれ る。その積み重ねでしかない。 (プロジェク トは)一番いいところを選びたくなってしま うけど、実はどんなまちでも良くて、関わっ ていると好きになるもの。 ー都市デザインとは   都市デザインとは何なのか。都市工全体 は都市計画をやっているが、その中で都市デ ザインはどういう役割を持っているか。演習 は純粋な空間のデザインだけど都市デザイン はもっと広がりをもっていて、まちを現実に どうしていくかの戦略的な話とかも含んでい る。助手になりたての頃に自分でそういう問 いを立ててみて、 「都市デザイン」がどうやっ て生まれたのか、パイオニアの方にインタ ビューした。自分のやっていることをしっか り説明したい。  都市デザイン研にとって都市デザインは一 番大事なコンセプトだけど、みんなやっぱり そこがちゃんと捕まえられてない。都市計画 の役割そのものが変わってきているし、しっ かり確立していないのでまずは都市計画をき ちんとして、都市計画と都市デザインの立ち 位置を考えることが必要。北澤先生が来る前 は都市設計だったのを、わざわざ「都市デザ イン」に変更した。今でも五十嵐さんが都市 設計と言っているのは貴重な遺産だが。  都市計画は計画技術としてあるが、都市デ ザインは都市そのものを考えるようなところ があって、都市工の中では都市計画の批判的 な存在だった。都市計画の中に都市デザイン があるのではなくてそこをもっと広げようと いうのが都市デザインなのかもしれない。都 市デザイン研が一番都市という存在に正面か ら向き合って、手を突っ込もうとしている。 他研究室は都市計画という道具を扱っている だけであって都市そのものは触ってないとい うのがかつての都市デザイン研のプライド だった。現場で得体のしれない都市に触れ、 それに慄いたりする体験をするのが大事。  そういう意味で都市工の中で都市論をしっ かりやった方がいいと思う。都市工学が実用 主義をかかげて、世の中の役に立とうとする こと自体はもちろん悪いことではないけど、 理論的基盤とか思想とかがないと駄目だと思 う。論文見ていても思うところがある。都市 デザイン研の論文は先取りする形で時代から ずれていたり、課題設定にオリジナリティが あったりする。ひとりひとりが個別の研究を 通じて都市デザインとは何かとか、個別の都 市論を展開して欲しい。論文で言えば「はじ めに」とか「おわりに」とかに都市そのもの への言及ができるかどうかが大事で、そうい う論文が面白いと思う。それと、 「あとがき」 も大事です。

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博士一年 : 矢吹剣一  この度、 博士課程に入学しました矢吹剣一です。修士課程(都市デザイン研究室) を修了後、組織設計事務所に 3 年間勤務し、主に都市計画に関する実務に従事して おりました。修士論文では空き家再生に関する活動の研究を行なっておりました。 実務の現場もとても学ぶ事が多かったのですが、修了後も(論文の投稿等で)研究 と向き合っていくなかで、まだこの分野の研究を続けたいと感じ、研究室へ戻るこ とを決意しました。博士課程でも都市の空間地(主に空き家)に関する研究を更に 深めていきたいと思います。  研究やプロジェクトを通して研究室の皆さんから刺激を受けつつ、頑張りたいと 思いますので、よろしくお願いします。 博士一年 : 柏原沙織  2009 年に柏の空間計画研究室で修士課程を修了後、民間企業を経て横浜市立 大学グローバル都市協力研究センターでアジアの都市保全と出会いました。 「何か すごいことが起こっている!」という衝撃と、 「お洒落で人が集まれば良いのか?」 という疑問を元に、博士課程では「界隈特有の雰囲気を、変化を許容しつつ継承 して行くには?」というテーマで深めて行きたいと思っています。出身は京都で、 今は江東区で顔の濃い夫と私に激似の娘(1 歳 5 か月)と暮らしています。イラ ストレーターの修行もしています。娘のお迎えのため 15 時半頃にダッシュで消 えることが多いと思いますが、研究室の皆様と色々なお話ができると嬉しいです。  これからどうぞよろしくお願いいたします! 研究生 : ジョベル・ロラン  ジョベル・ロランと申します。フランスのリオン大学の環境・都市・社会研究室 の博士2年で、東京大学の国費留学生です。 研究対象は首都圏の高級住宅街で、その分析方法は都市社会学のような考え方を含 め、数学の集合論と言ったアプローチにも基づいています。  このようなものの見方で高級住宅街という特別な空間の多種多様な問題を触れ、 都市の中にどのような位置を持ち、それとも都市の他の部分にもどのような影響を 持つことについて考えています。さらに、高級住宅街というと、その高級の現代社 会の中での意味についても価値観の検討を行わなければならないといっても過言で はないでしょう。このような分析方法を持って、博士課程論文を書こうと思ってい ます。

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 マガジン編集部も新しいメンバー が加わり、総勢 8 名で運営していく ことになりました。昨年度から、高 梨前編集長が冊子形式のマガジンを 月刊で発行していくことにしたため、 一つ一つの事柄をより詳細に伝える ことが可能になっています。 今年 度は、研究室の今を発信するといっ た基本コンセプトを大事にしつつ、 読者やマガジン編集部が、これを通じて何を得るのかということを意識しなが ら一年間やっていきたいと思っています。そして、発掘し表現され記録となっ た研究室の今が、やがて積み重なって歴史となり、これからを考える礎になる ことを願っています。  ページ数が増えて読むのが大変になってしまうかと思うのですが、忙しい方 も手軽に読めて、でも時間がある時はじっくりと読めるような、そんなメリハ リのある記事構成になるよう気をつけますので、どうか最後までお付き合いよ ろしくお願いします。 ( 第 11 代マガジン編集長 今川高嶺より ) マ ガ ジ ン 編 集 部 メ ン バ ー M2 ( 上 ) と M 1( 下 )  4 月 23 日、研究室会議の後、さっそく新入生を歓迎する Welcome Party が Bar ABREUVOIR(アブルボア)で開かれました。お店は東京大学農学部のキャン パス内にあり、入り口はなかなか分かりにくい位置にありますが、中はワインが自 慢のお店らしく棚にグラスが並び、暗めの照明と合わさって不思議な雰囲気を醸し 出していました。  当日はコンパ係が M2 羽野さん・森川さんから M1 の川田さんに引き継がれ、彼 女の絶妙な司会のもと M1 の自己紹介タイムが始まりました。今年は M1 が 8 名、 博士・研究生が 3 名、新たに研究室のメンバーに加わったのですが、飲み会での様 子からは賑やかな一年になりそうな予感がしました。  学生や先生方はウェルカムパーティーでは物足りず、その後は 14 号館 222 のフ リースペースに移動して、終電近くまで残って話をしており、おおいに盛り上がっ たようでした。 お 店 の グ ラ ス 棚 ( 上 )   コンパ係の川田さんが司会進行 ( 下 ) 編集後記 4 月のウェブ記事 プロジェクト報告会を開催しました! 是非ご覧下さい:http://ud.t.u-tokyo.ac.jp/ja/blog/ 今川 高嶺  私はこれまで 8GB のメモリのパソコンを使用しておりましたが、最 近 16GB にグレードアップいたしました。背景としまして、最近タス クバーがよくフリーズし、作業を進められないなどの課題を抱えてい たことが挙げられます。現在は 8GB だった頃のメモリの節約術を活か しつつも、記憶容量の良さと、編集長に受け継がれる大画面モニター 等を利用しながら、ますます真摯にマガジンと向き合っていきたいと 思っております。なお、最新の調査によりますと、タスクバーのフリー ズは WindowsUpdate によるバグだったことが判明いたしました。 5 月の予定 5 月 2~3 日   マガジン社会科見学 5 月 18~21 日 三国現地訪問 5 月 27~31 日 大槌現地訪問

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